歯学センターの窓から

「確信できたスイスの学会」歯学センターの窓から no.99

確信できたスイスの学会
この5月、インプラント手術を行う世界中の歯科医がスイスの学会に集まりました。その数は私も含めて2万人。すでに40年の歴史をもつインプラントは、現代の歯科医療には絶対必要なものになっています。ですが、最初の頃はメーカーが何万回も繰り返してテストしたものであっても、ほんの数年で折れたり割れたりして、うまくいかない事も多かったのです。
それほど口の中で物を噛み砕くのは過酷なこと。現在はその材質も改良され、臨床も多数フィードバックされたことで、患者さんの負担が少ない良質なインプラントが開発されています。 インプラントは300を超えるメーカーが、激しいシェア争いしていますが、当院で使用しているスイス製インプラントは、そのなかで勝ち残り、長年基本形を変えず、患者さんだけでなくドクターにも優しく設計されているのです。
今回スイス学会では、従来の製品を使っていかに難しい手術を成功させることができるか。さらに口の中で型を取らずに、写真から歯を作る技術が発表されました。これからのインプラントはますます快適に。そして患者さんの口の中で、より長く貢献できる物になると確信できた、良き学会でした。

田北行宏