歯学センターの窓から

「スウェーデンのフィーカ」歯学センターの窓から no.101

スウェーデンのフィーカ
 スウェーデンには「フィーカ」という習慣があります。日本で言うコーヒー休憩でしょうか。私の勤めていた病院でも、朝10時と昼3時にサンドイッチや果物が用意され、ドクターから看護師、更に掃除のおば様まで。皆で30分ほど熱いコーヒーを飲み寛ぎます。
 スウェーデンでは共働きが一般的。保育園が子供達を見てくれますが、家事等は全て夫婦で分担します。当然忙しい朝もあるでしょう。
そして病院の仕事は特に、ミスが許されません。そんな中で朝食を食べ損なったり忘れ物をしたりなど、焦る事は当然出て来ます。
そんな時はフィーカが助けになります。美味しいお茶を飲み空腹を少し満たすだけで、焦りから来るミスはずっと少なくなるでしょう。
 勿論患者さんを一秒でも早く診てあげるということは大切です。
しかし医師やスタッフの気持ちが整っていないと、患者さんと向き合い、苦痛から救ってあげる事は難しくなります。ミスの無い良い治療をする為の休憩、フィーカ。忙しい我々の職場でも、こういう習慣が広がってくれると良いですね。

田北行宏